彷徨えるフジワラ

年がら年中さまよってます

solaris

Python library for ZFS (pyzfs) のバグを修正する

本エントリは Solaris Advent Calendar 2016 の 22 日目です。 Python library for ZFS libzfs の zfs_iter_*() 系 API 利用について、ソースツリーを網羅的に調べた際に、Python から ZFS を利用するためのライブラリが提供されているのに気付きました (ソ…

厳密な順序での ZFS スナップショットの列挙

本エントリは Solaris Advent Calendar 2016 の 20 日目です。 動機 既存の ZFS なファイルシステムから、別プールに複製を作成する場合、zfs send + zfs receive を使うのが一般的です。しかし、そもそも zfs send で指定するスナップショットは、どうやっ…

beadm コマンドの舞台裏

本エントリは、Solaris Advent Calendar 2016 の 16 日目です。 「ENOSPC だと beadm destroy できない」問題 先日、久々に仮想環境ゲストの OpenSolaris 上で pkg update を実行したところ、新規ブート環境 (Boot Environment: BE) が作成された上で、大量…

OpenSolaris 勉強会 2014.08

日本OpenSolarisユーザーグループ主催の Tokyo OpenSolaris 勉強会 2014.08 に参加してきました。Solaris Internals 枠は、第11章「Kernel Memory」を読了することができました。メモリアロケータの強力なデバッグ支援機能をガッチリ理解したので、どんなク…

OpenSolaris 勉強会 2014.07

日本OpenSolarisユーザーグループ主催の Tokyo OpenSolaris 勉強会 2014.07 に参加してきました。今回は、いつもの Solaris Internals 枠に加えて、「OpenSolarisを移植しよう 〜DEC Alphaの場合〜」と題して、林さんによる DEC Alpha プロセッサへの OpenSo…

OpenSolaris 勉強会 2014.06

日本OpenSolarisユーザーグループ主催の Tokyo OpenSolaris 勉強会 2014.06 に参加してきました。今回は、丸々 Solaris Internals 枠として使えたので、前回〜前々回を振り返りつつ、第11章「Kernel Memory」の、Slab アロケータ実装の詳細や、vmem アロケー…

OpenSolaris 勉強会 2014.05

日本OpenSolarisユーザーグループ主催の Tokyo OpenSolaris 勉強会 2014.05 に参加してきました。今回は何故かドタキャンが多発して、参加者9名での開催でした。会場セキュリティの都合から、参加締め切りが前日になってしまっているため、「当日でもキャン…

OS毎のシステムコール実行性能 〜 その6(まとめ)

幾つかのシステムコールの実行性能をOS毎に計測して、「Mac OS X 上では、予想通りシステムコール実行性能が低めでした」という結論でサックリ終わる予定だったのですが、実際に計測してみると、思った以上に色々なバリエーションがあったため、予想外に内容…

OS毎のシステムコール実行性能 〜 その5

その1: fork, execve の性能計測 その2: vfork の性能計測 その3: fstat, lstat の性能計測 その4: getpid, gettimeofday の性能計測 その5: time, umask の性能計測 その6: まとめ time の性能比較 「システムコール実行性能の比較」という点では微妙ですが…

OS毎のシステムコール実行性能 〜 その4

本来であれば、その3までに実施した計測に先立って確認しておくべきなのですが、各OS毎の「システムコール実施自体のコスト」を、ここで改めて比較しようと思います。実のところ、「比較しようと思います」などと言いつつ、比較そのものは出来ていないのです…

OS毎のシステムコール実行性能 〜 その3

前回までで fork、vfork および execve といったプロセス生成系システムコールの実行性能を比較しましたので、今回はファイルシステム操作系システムコールの実行性能を比較しようと思います。 その1: fork, execve の性能計測 その2: vfork の性能計測 その…

OS毎のシステムコール実行性能 〜 その2

前回は、fork および execve システムコールの実行性能を、OS毎に計測して比較してみました。fork を比較したのなら、当然 vfork も比較したくなるのが人情ですよね?(笑) その1: fork, execve の性能計測 その2: vfork の性能計測 その3: fstat, lstat の性…

OS毎のシステムコール実行性能 〜 その1

Mercurial のテストセット ("make tests") を複数の環境で実行したところ、ほぼ同一性能の CPU 上での実行にも関わらず、Mac OS X 上での実行では、仮想環境上の Linux での実行よりも、大幅に時間を要することが確認できました。仮想環境上の実行ではクロッ…

OpenSolaris 勉強会 2014.04

エントリを書いているのは4月末だったりしますが(笑)、4月5日(土曜)は、日本OpenSolarisユーザーグループ主催の Tokyo OpenSolaris 勉強会 2014.04 に参加してきました。開催月で見ると、前回の1月から3ヶ月も経過していますが、実際には 2014.03 の開催月が…

システムワイドなロケール設定 〜 Solaris

Solaris でのシステムワイドなロケール設定の取り扱いに関して、調べた結果を備忘録代わりにまとめておきます。"Solaris" と表記してはいますが、基本的に OpenIndiana 等の OpenSolaris 系環境を対象としています。Solaris 10 やそれ以前の Solaris 環境で…

OpenSolaris 勉強会 2014.01

1月25日(土曜)は、日本OpenSolarisユーザーグループ主催の Tokyo OpenSolaris 勉強会 2014.01 に参加してきました。"Solaris Internals" 枠は、例によって要約した発表資料を元に、第10章の「Physical Memory」の 10.3 The Page Scanner から最後までの掘り…

OpenSolaris 勉強会 2013.12

日本OpenSolarisユーザーグループ主催の Tokyo OpenSolaris 勉強会 2013.12 に参加してきました。季節外れの台風が関東に接近していたこともあって、前回は直前に開催中止でしたので、随分久しぶりな感じがします。今年最後の開催で、忘年会的な意味合いもあ…

4KBセクタHDDとZFSミラー 〜 実装調査編

自宅の Solaris (OpenIndiana) マシンのルートプール (rpool) は、HDD x3 ミラーリングで運用しているのですが、その内の一台が先日お亡くなりになってしまいました。最近は 4KB セクタな HDD がすっかり定着したようで、現在 rpool の運用に使用している 51…

OpenSolaris 勉強会 2013.09

日本OpenSolarisユーザーグループ主催の Tokyo OpenSolaris 勉強会 2013.09に参加してきた。参加記録のブログエントリを書くのは、すごく久しぶりなのだけれど、一応5〜8月にかけても毎月参加 (っつーか開催) はしていたりする。ls本の執筆作業が佳境だっ…

OpenSolaris 勉強会 2012.10

東京 OpenSolaris 勉強会主催の 2012.10 勉強会に参加してきた。"Solaris Internals" 枠は、例によって要約した発表資料を元に、勝手な掘り下げやら何やら。事前の書き溜め分が少なかったので、会場への移動中の読み込み分を、自分の発表枠までの時間で加筆…

仮想マシン上の ZFS 領域の復旧

要約すると『仮想化ゲスト側が ZFS 運用だと、ホスト側由来の問題があっても、復旧が楽チンだよ?』という話。先日、音楽再生中の iTunes が、突然うんともすんとも言わなくなった。まぁ、Windows 上の iTunes は時々アレだからなぁ、と思っていたら、どうや…

OpenSolaris 勉強会 2012.08

東京 OpenSolaris 勉強会主催の 2012.08 勉強会に参加してきた。"Solaris Internals" 枠は、例によって要約した発表資料を元に、勝手な掘り下げやら何やら。前日に発表資料への加筆をしようとしたところ、Kindle for PC が立ち上がらないなどというトラブル…

OpenSolaris 勉強会 2012.06

東京 OpenSolaris 勉強会主催の 2012.06 勉強会に参加してきた。いつもであれば、要約した発表資料を元に "Solaris Internals" の内容について話すのだけれど、そろそろ書き溜めた分が尽きるので、読み込みをしないといけないなぁ、などと思っていたら、さく…

OpenSolaris 勉強会 2012.04

東京 OpenSolaris 勉強会主催の 2012.04 勉強会に参加してきた。"Solaris Internals" 枠は、要約した発表資料を元に、前回に引き続き 9.4.4 から勝手な掘り下げやら何やら。今日の発表は 9.5.1.1 の途中 (資料内表記で『[9.5.1.1/4]@p.482』) まで。ここ暫く…

OpenIndiana への移行手順 〜 その2

あるいは 134b の固有事情について。 ノートPC上の仮想環境に入れた OpenSolaris (134) を、無事 OpenIndiana (151a2) に移行させることが出来たので、この勢いが衰えないうちに、今度はデスクトップPC上の仮想環境に入れた OpenSolaris (134b) の移行に着手…

OpenIndiana への移行手順

※ 【注意】 134"b" からの移行の場合、追加的な留意事項有り OpenSolaris ハッカソンでは、もっぱら Mercurial 関連作業をやってはいたのだが、一応裏では、持ち込んだノートPCの VirtualBox 環境に入れてある OpenSolaris(snv_134) の、OpenIndiana 移行な…

OpenSolaris ハッカソン (2012.03)

今月は、通常の東京 OpenSolaris 勉強会主催の勉強会ではなく、OpenSolaris ハッカソンと題して、静岡合宿での作業の続きを実施。っつーか、僕は件の静岡合宿には行って無いのだけれど、"Japan OpenSolaris Users Group Packages" プロジェクトの履歴管理に …

OpenSolaris 勉強会 2012.01

東京 OpenSolaris 勉強会主催の 2012.01 勉強会に参加してきた。"The Art of Network Protocols RIP編" 枠は、RIP による経路情報伝播を可視化する話。そして赤青メガネで画面を見つめる謎の集団化する参加者(笑)。『飛び出す経路情報!』という発想は無かっ…

OpenSolaris 勉強会 2011.12

東京 OpenSolaris 勉強会主催の 2011.12 勉強会に参加してきた。前回に引き続き、Solaris Internals の 9.2.6 から要約の発表やら勝手な掘り下げやら。実際には、前回の発表後に色々情報提供/追加調査があったので、それらに関する復習からの開始。『32bit …

OpenSolaris 勉強会 2011.11

東京 OpenSolaris 勉強会主催の 2011.11 勉強会に参加してきた。先週の SCMBootCamp in Tokyo 2 に引き続き、今週も青山の Oracle ビルにフラフラと吸い込まれていく自分。前回の ZFS Day 2011.10 は、エナメル上皮腫手術の退院から間もなかったこともあって…