自宅デスクトップ Solaris 化顛末 〜 64bit Win7 導入
OpenSolaris で自宅のデスクトップ環境を構築すべく、七転八倒の紆余曲折を経て、結局「デスクトップ環境は Windows の方がよくね?」という結論に .... orz
いや、仕事とかで使う分には Solaris (っつーか UNIX)デスクトップは最高に便利なんだけど、メディア系データの扱いとか、デバイス/インタフェースのサポート/性能とかを考えると、サーバ環境と違ってイレギュラーが多いデスクトップ環境は、Windows や Mac といったコンシューマ向けの OS の方が便利なんだよねぇ。
今回、デスクトップ環境の Solaris 化をあきらめる主因となったのは:
- グラフィックチップのサポート状況がいまいち: RADEON 系が期待できないとすると、マザーボードの選択肢が限定される。かといって、必ずしも nVidia 系が万全な訳では無い。
- USB 経由でのデータ転送が猛烈に遅い
- VirtualBox のゲスト Windows 上で稼動する iTunes のリッピングは、デバイスのパススルーを有効にしても、時折取りこぼしが見られる
- GNOME デスクトップマネージャが Alt 入力を横取りしてしまうため、VirtualBox のゲスト Windows 上で Alt キーを併用するアプリの動作が限定されてしまう
(2) に関しては、OpenSolaris ユーザグループ界隈で「WiFi ドライバで結構良い性能が出ている」という話を聞くので、ひょっとしたら VirtualBox のゲストとのやり取りでのみ問題となるのかもしれないけれど、Solaris 上での USB オーディオの駄目っぷりを見るに、バーストモードっつーかその手の大量転送系に関しては当てにできなさそうな印象が。
(3) に関しては、認識できている範囲で言うと、20 枚程度取り込んで 1 〜 2 曲コケているぐらいの頻度だけど、多分もっとコケている気がする。
打ち込みリズム系等は取りこぼしがあると物凄く目立つので判別しやすい一方、アコースティック系(特にライブ音源もの)の場合、僕程度のリスナーレベルだと相当集中して聴かないと取りこぼしを見逃している可能性が高いので、ひょっとしたらもっと高い頻度でコケているかも?と考えると、VirtualBox ゲスト上からの取り込み品質は、個人的には信頼できないレベル。
まぁ、「取りこぼしに気が付かないなら、当人にとって、その誤差は許容範囲」という見方もあるけれど、「後になって気が付いて取り込み直し」とかなるのは、気分的に結構ヘコむしなぁ。
(4) に関しては、特定のアプリ/操作に限定されるだろうから、気にならない人は気にならないかもしれないけど、僕は Adobe Illustrator が大好き(笑)なので、Alt 併用のマウス操作が機能しないのはイラっとしてしまうのよ。
以上の様な理由から、デスクトップ環境を Windows に戻すことに。でも、流石に今更 XP 環境という訳にもいかないので、これを機会に 64bit Win7 を導入してみる。
思えば自宅 Windows 環境は:
という徹底的な「枯れ待ち」戦術だったので、次期リリースが出ないうちに購入するのは、かなりイレギュラーな事態(笑)。
まぁ、そこでいろいろな事がすんなり進まないあたりが、地雷誘爆体質なのかもしれないなぁ .... orz > 自分
RADEON チップの対応問題から、Solaris では使い物にならなかった AMD 785G チップセットマザーの統合グラフィック機能だけど、Windows なら大丈夫だろう、と言うことで、マザーボードメーカーのサイトから 64bit Win7 版ドライバの最新版をあらかじめダウンロードする念の入れようで臨んだわけだけれど.... あれ? WUXGA(2560x1600) 表示が機能しない!
おかしい。AMD 785G チップセットのグラフィック機能(HD 4200 系)は Dual Link サポートしている筈なのに....
RADEON のドライバが古いのかな?と思い、AMD のサイトから最新版をダウンロードするも一向に改善せず、WUXGA 設定にすると試験電波放送のカラーバー表示状態になってしまう。
しかも、うっかり Catalyst コントロールから解像度変更をしたところ、表示不正状態から戻せなくなってしまった!何これ?どーゆーこと?
- セーフモードで起動 → 解像度設定変更 → 再起動 → 駄目設定のまま: セーフモードは別ドライバで動いているから?
- 別のモニタを繋いで起動 → 解像度設定変更 → モニタを戻して再起動 → 駄目設定のまま: モニタ毎の設定情報が残っているため?
- 空いている DSub 端子を使ってデュアルモニタで起動 → 解像度設定変更 → DSub からモニタを外して再起動 → 駄目設定のまま: 解像度情報がモニタの接続状況とセットで記憶されている?
兎に角、何をやっても復旧できない .... orz
Windows を常用している人からすると、ひょっとしたら「その場合は普通 xxxxx するだろ?」的な tip があるのかもしれないけど、残念ながらそんな素敵情報を見つけることは出来ず終い。
どうせ OS 入れたてホヤホヤの環境なので、解像度設定に関しては OS をもう一度入れ直せば良いのだけど、AMD 785G で WUXGA 表示が出来ない件に関しては、何としても原因を突き止めないことには話にならない。
ネットの海を彷徨うこと暫し .... やはり「AMD 785G は Dual Link 対応で WUXGA 表示をサポート」しているという情報ばかりなのだけれど、仔細に見ていくと何やら不穏な話を発見。
(GIGABYTE MA785GT-UD3H は)DVI-Dコネクターは確かにデュアルリンクでHD規格の1920x1080表示は確認できているが、それ以上の高解像度は表示はできても実用的な品位であるかどうかは保証できない
はぁ?!なんじゃそりゃー?! > GIGABYTE
今時出回っているモニタの大半が Full HD 解像度を上限としている事を考えると、妥当なコスト削減なのかもしれないけれど、同クラスの ASUS マザーが軒並み WUXGA 表示対応を仕様として明記していることを考えると、顕著なコスト抑止効果があるとも思えないんだがなぁ。
というわけで、ASUS のマザーに買い替え .... orz
新しいマザーは WUXGA 表示もすんなり成功。さすが 20 世紀時分から自作 PC 界隈で鉄板扱いされているだけはあるなぁ > ASUS
ちなみに、折角なので 64bit Win7 対応も明記されている AMD 880G にこっそりアップグレードしたのは内緒(笑)。だって、Micro ATX フォームなら、16GB メモリ対応版でも 8,000 円前後で買えるんだもん。
LG 電子とかの製品なら、LED バックライト方式の Full HD 解像度クラスが 20,000 円前後という事を考えると:
- 今回のような WUXGA 対応問題に気を使う必要が無くなる
- LED バックライト方式による節電効果
という点から、この機会にモニタを買い替える手もあるのだけど、節電効果といっても、毎日みっちり8時間使って年間数千円の節電効果程度だからならぁ。数年単位で見れば家計的にも効果があるのかもしれないけど、結局買い替えは保留。
年末からこの方、デスクトップ環境の Solaris 化絡みで購入したパーツは軒並み売り払う羽目になっている気がしないでも無いけど、人類の歴史は失敗の上に築かれているということで、気が付かなかったことにしておこう(笑)。