彷徨えるフジワラ

年がら年中さまよってます

BOS本翻訳再開

半年以上中断していた BOS本の翻訳作業をやっと再開。

中断している間に、本家の活動拠点が Bitbucketに移転していたり、他の言語への翻訳が進んでいたり、記述形式の Markup Language 移行が始まっていたりと、色々大きな動きがあるので早々に追いつかないといけないのだが、当面やるべき事は地味な TeX との格闘。
そもそも翻訳そのものはほぼ完了(リファレンスマニュアル部分は未着手だけどね)していたのに中断に至った大きな理由は、UNIX/Linux 環境で日本語文書を LaTeX ⇒ PDF/HTML 化するための事前環境整備のハードルが異常に高くて、いわゆる『Requirements』のリストアップ作業にてこずっていたため。

本家への成果取り込みを考えると、ディストリビューション依存性とかは排除したかったのだけど、日本語を通すための環境をソースからビルドするのは正直しんどい、という結論に達して、とりあえず LaTeX ベースの間は Vine Linux 限定で進めることに。

ついでに、NTT 日本語 TeX じゃないと通らない TeX4HT による HTML 化は断念。Widows版ならできなくもない(変換実績アリ)けど、Vine Linux のパッケージは ASCII 日本語 TeX ベースなので多分相当な面倒が予想されるので。

いや、色々やってみたんですよ、TeX Wiki とか参照しながらソースからビルドしたりとか。ただねぇ、ある程度の期間動向を追いかけていたのなら兎も角、複数のツールを組み合わせる際のバージョンの刷り合わせとか、フォント設定のあれやこれやに、俄か仕込みの知識だけで対応するのは至難の業ですよ。才能無くてごめんなさい。

とにもかくにも、英語版BOS本が使用している pdflatex が日本語を通さない事に端を発する dvipdfmx の導入が一番の難所だったかなぁ。

変換の際に min10 の仮想フォントが見つからない、という問題で、フォントマッピング(CMAP 系)の不手際を疑って散々ウェブの海を泳いだ挙句、単に「日本語仮想フォント(jvf)パッケージが無いだけ」というのがわかった時にはすっかり虚脱状態。

ついでに、変換後の PDF を Windows 環境の Adobe Reader で開くと、Courier~15 をはじめとする幾つかのフォントが『不明』扱いされるような PDF が生成される問題は未解決のまま。

この問題、他のツール(Graphviz とか Inkscape)で生成した EPS ファイルを読み込むと発生するのだけど、読み込み対象の EPS ファイルからはこれらのフォントを参照していないので、どうも dvipdfmx が勝手に埋め込んでしまっている模様。